コマンドプロンプト > Windowsが起動しない 修復方法 DISM の使い方
Windows10 がインストールされたコンピューターが起動しない時の対処法
電源を入れ、F1 や F10 等(メーカーによって方法が異なります)を押して BIOS 画面を起動させます。
Fast Boot = 無効、セキュアブート = 無効、CSM サポート = 有効にして F10 で設定内容を保存して Windows 起動を試みます。
Windows が起動しないなら電源ボタンを使って、自動修復、或いは回復の画面が出るまで ON、長押し(強制終了)を繰り返します。
自動修復が成功したなら再起動、ダメなら「詳細オプション→スタートアップ設定」へと進み「セーフモード」で再起動させます。
セーフモードで起動できたら「コントロールパネル→回復→システムの復元を開く」からシステムの復元を実行し、正常に Windows が起動していた頃の復元ポイントに戻します。
セーフモード自体が起動できない、セーフモードでいろいろやっても解決されない場合
Windows10 インストール用 USB メディアでの修復を試みます。Windows10 インストール用 USB メディアがお手元に無い方は正常に起動し、ネット接続可能なコンピューターが別途必要になります。
他のコンピューターで Microsoft にアクセスして「ツールを今すぐダウンロード」から「MediaCreationTool20H2」をダウンロード、実行で作成手順を踏んでください。(8GB以上の USB メディアが必要です)
他にコンピューターをお持ちでないなら身の回りに既に Windows10 インストール用 USB メディアをお持ちの方が居ないか、或いは Windows10 インストール用 USB メディアの作成を担ってくれる方が居ないか当たってみましょう。
Windows10 インストール用 USB メディアでの修復
Windows 10 インストール USB メディアをファーストブートで起動させます。
やり方は搭載マザーボードやコンピューターのメーカーによってまちまちですが主に F1、F9、F10 キーなどから処理が行えるようになっています。
「今すぐインストール」ではなく「コンピューターを修復する」からトラブルシューティングへと進みコマンドプロンプトを実行します。
システム破損の有無を確認
dism /image:c:\ /cleanup-image /scanhealth /scratchdir:c:\
修復が可能かどうかの確認
dism /image:c:\ /cleanup-image /checkhealth /scratchdir:c:\
修復が可能なら Windows10 インストール用 USB メディアの sources フォルダ内の install.esd から install.wim を作成します。
diskpart を起動
diskpart
Windows10 インストール用 USB メディアのドライブレター(D とか E とか)を確認します。
lis vol
確認が済んだらコマンドプロンプトヘ戻ります
exit
エディションのインデック番号を調べる
次にエディション(Home とか Pro とか)のインデック番号を調べます(既に判っているなら不要)
Microsoft でダウンロードしたツールで Windows インストール USB メディア を作成したなら Home は 1、Pro は 3 です。
仮に Windows インストール USB メディアが D ドライブとして認識されている場合のインデックスの確認例
dism /get-imageinfo /imagefile:d:\sources\install.esd
install.esd を元に install.wim ファイルを作成
Windows インストール USB メディアが D ドライブとして認識されていてインデック番号が 1 だった場合の例で sources 内の install.esd から install.wim を生成し C:\ に保存するコマンド
dism /export-image /sourceimagefile:d:\sources\install.esd /sourceindex:1 /destinationimagefile:c:\install.wim /compress:max /checkintegrity
/sourceindex: の後の数字はエディションに応じて入力してください。処理が完了するまでかなり時間がかかります。
イメージ適用による修復
処理完了のメッセージが表示されたらイメージ適用による修復を行います
dism /image:c:\ /cleanup-image /restorehealth /source:wim:c:\install.wim:1 /scratchdir:c:\
c:\install.wim: の後には各エディションに応じた数字を入れます。
「操作は正常に完了しました。」のメッセージが表示されたら完了です。完了まではしばらく時間がかかります。
ファイルシステムの整合性チェックと修復
予め「Windowsリソース保護が要求された操作を実行できませんでした」のエラーメッセージ回避策を講じておきます
icacls C:\Windows\WinSxS
ファイルシステムの整合性チェックと修復を実行します
sfc /scannow
「Windowsリソース保護は、整合性違反を検出しませんでした。」のメッセージが表示されれば成功です。
コマンドプロンプトを終了させ Windows インストール USB メディアをコンピューターから外し 無事、Windows が起動すれば修復完了です。
どうしても修復できない場合
XCOPY で消したくないフォルダやファイルを抽出して潔くWindows10 インストール用 USB メディアのインストールへと進みましょう。
データ保存用メディアを用意してコンピューターに挿し、上記の diskpart の lis vol の要領でドライブ名を確認し exit で再びコマンドプロンプトへと戻ります。
E ドライブとして認識されている外部メディアに C ドライブ内のドキュメントフォルダの内容をコピーする例を示します。
まずは記述を簡略化するために cd に d オプションを付けてユーザーフォルダまで移動します。
cd /d c:\users/ユーザー名
xcopyを実行
xcopy Documents e:\DataBackup /e /h /i
E ドライブとして認識されている外部メディア直下に DataBackup というフォルダを作成したうえで、その中にドキュメントフォルダの中身をコピーします。
DataBackup は任意の名前なので Documents のままでも構いません。
i オプションを付けることで DataBackup というフォルダが E ドライブ 外部メディア直下に存在しなくても自動的に作成されます。
コピー先にコピー内容を受け入れるフォルダを指定しないと Documents フォルダの内容が E ドライブ直下にバラバラにコピーされてしまいますので気をつけましょう。
Windows10クリーンインストール
Windows10をクリーンインストールする前に diskpart で余計なパーティションを削除しておくことをお勧めします。
いざインストールし終わってディスクの管理で確認したら回復パーティションが複数あった・・・といった事態を避けるためです。Windows10クリーンインストールすることで新たに回復パーティションが作成されるので、既存の回復パーティションを前段階で削除しておくことで回復パーティションの重複は避けられます。ディスクの管理からでは回復パーティションを削除することはできませんので、是非この機会にやっておいた方がよいでしょう。
diskpart を起動
diskpart
ハードディスクを確認
lis dis
インストール予定のハードディスクを選択(仮に 0)
select disk 0
パーティションを確認
lis par
削除したパーティションを選択(仮に 3)
select partition 3
パーティションを削除します。
delete partition override
あとは Windows10 インストール用 USB メディアの「今すぐインストール」からインストール作業を開始します。